視力低下に効く食べ物とは?普段から取り入れたい食品と栄養素

2019.08.25

食事

視力の低下に効く食べ物とは何があるのでしょうか?

結論から先に言うと視力低下の特効薬となるような食べものはないのです。

しかし、目の健康のために積極的に摂取しておきたい食べもの、栄養素はたくさんあります。

そこでこの記事では、目の健康のためにきちんと摂取しておきたい栄養素について詳しく説明していきます。

視力低下に効く食べものはない?

視力低下に効く食べものとして有名なのが、ブルーベリーではないでしょうか?

視力低下に効く食べものとして有名なブルーベリーですが、それが医学的に証明されているわけではありません。

インターネットや書籍などでもてはやされているブルーベリーですが、それが視力低下にどれほど効果があるかを検証し医学的論文はないのです。

ただし、ブルーベリーには、暗順応が早くなる効果があることは医学的に確認されています。

ブルーベリーを食べていると、明るい場所から暗い場所に入ったときに順応するという暗順応が早くなります。

ただし、この暗順応の効果はブルーベリーを食べた直後のみ確認されているもので、長時間にわたって効果が持続するわけではありません。

したがって、ブルーベリーが視力低下に効くということはできず、ただ短期間において暗順応が早くなると言えるだけなのです。

現在の医学においては、むしろ、ブルーベリーが視力低下に効くというのはデマであるということが広く認識されるようになっています。

それでは、なぜブルーベリーが視力低下に効くという神話が広まったのでしょうか?

眼によい影響のある栄養素とは

ブルーベリーにはアントシアニンという物質が豊富に含まれています。

ただし、このアントシアニンという物質はブルーベリーだけに豊富に含まれているわけではなく、たとえば、ナス・赤カブ、赤しそ、紫芋、ラズベリーなどをはじめとするベリー系の果物などにも豊富に含まれています。

このアントシアニンという物質は、網膜にあるロドプシンという物質の再合成を助ける役割を担う物質です。

ロドプシンは、網膜に映った映像を電気信号に変換して脳に伝える役割を担っています。

このロドプシンという物質は、人がものを見るときに光によって分解されてしまうので、常に再合成しなければなりません。

その結果、この再合成を助ける物質であるアントシアニンがたくさん含まれているブルーベリーには、視力低下を防ぐ効果があると喧伝されるようになりました。

したがって、網膜にピントが合っていない状態である、近視・遠視・乱視といういかなる病状に対しても、ブルーベリーの効果はないと言えます。

ブルーベリーに含まれているアントシアニンは、網膜にピントがあっていない状態をいささかも改善するものではないからです。

そのため、視力低下を改善することのできる魔法の食べものがあるわけではありません。

しかしながら、視力低下を改善することはできなくても、目の健康を守るという視点で考えてみれば、積極的に食べておきたい食べものや、積極的に摂取しておきたい栄養素を挙げることは可能です。

そこで以下では、目の健康のために摂取しておきたい栄養素について説明していきます。

説明するなかで、各栄養素が豊富に含まれている食べものについても示していくので、是非参考にしてみてください。

目の健康のために摂取したい栄養素

それでは、目の健康のために積極的に摂取したい栄養素について説明していきます。

なお、ここから説明する健康効果は、すでに発症してしまった病気や機能の低下を改善するものではなく、あくまでも予防のための健康効果があるだけである点に注意が必要です。

人参(βカロテン ビタミン前駆物質)

人参
βカロテンは、目の細胞や粘膜の新陳代謝を保つという抗酸化作用のある物質です。

そのため、βカロテンを積極的に摂取することによって、夜盲症の予防につながります。

夜盲症とは、一般に鳥目と呼ばれていますが、この病気の発症要因は遺伝子異常であることがほとんどです。

βカロテンは、ニンジン・小松菜・ほうれん草・にら・ブロッコリーなどの食品に多く含まれています。

レバー ビタミンA

レバー
ビタミンAは、βカロテンと同じ用に、抗酸化作用がある物質であるため、目の細胞や粘膜の新陳代謝を保つ効果が期待できます。

そのため、ビタミンAを積極的に摂取することで、目の細胞や粘膜が保護され、ドライアイや夜盲症の予防につながります。

ビタミンAは、レバー・うなぎ・人参・かぼちゃなどに多く含まれています。

レモン ビタミンC

レモン
ビタミンCは、水晶体の酸化防止に役立ち、透明度を保つことに寄与することから、白内障の予防に効果的です。

ビタミンCは、レモン・アセロラ・ゆず・キウイ・オレンジといった食品に多く含まれています。

ナッツ ビタミンE

ナッツ
ビタミンEは血行促進作用のある栄養素です。

そのため、ビタミンEを摂取することによって、疲れ目や老眼を予防することができます。

身体の細胞が互いに連携し、多くの重要な機能を果たす際にもビタミンEは使われるので、眼精疲労の予防にも効果がある栄養素です。

ビタミンEは・アーモンドやナッツ類・小麦麦芽油・ひまわり油・綿実油・あんこうの肝・アボカドといった食品に多く含まれています。

豚肉 ビタミンB郡

豚肉
ビタミンB郡は、視神経の働きを促進する栄養素です。

ビタミンB郡は眼精疲労の予防に効果的な栄養素であるので、PCなどで長時間仕事をして目を酷使する機会が多い方には積極的にとって欲しい栄養素です。

ビタミンB1だけではなく、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12などについても同様の効果が期待できます。

ビタミンB1は、豚肉・レバー・うなぎ・玄米・大豆などに多く含まれ、ビタミンB6は、レバー・卵・納豆・乳製品・のりなどに多く含まれています。

一方、ビタミンB6は鶏肉・さば・かつお・いわし・バナナなどに多く含まれ、ビタミンB12は、レバー・牡蠣・しじみなどに多く含まれています。

マグロ DHA

マグロ
DHAは神経の発達のために欠かせない物質です。

マグロ・ブリ・アジ・イワシ・うなぎ・サバ・サンマといった魚類に多く含まれています。

人間は視神経が目と脳をつなぐことで見ることができるようになっています。

したがって、DHAをきちんと摂取しておくことで、神経の発達・維持に役立ちます。

タコ タウリン (アミノ酸)

たこの足
眼精疲労の回復、目の健康維持、紫外線による目のダメージを回復に効果的な栄養素がタウリン(アミノ酸)です。

タウリンは、目の新陳代謝を活発にする効果があり、視神経が集まっている網膜などの発達を助ける働きがあります。

この働きが目の健康を維持するのに役立ちます。

タウリンは、タコやイカ、貝類に多く含まれている栄養素です。

まとめ

一度低下した視力が低下してしまうと、視力を回復するためには、手術をするか、目薬のような薬に頼らなければなりません。

低下した視力は簡単に回復せず、ましてや特定の食べものを食べたからといって、視力低下が回復することはありません。

特定の食べものを食べたからと言って視力低下を回復することはできませんが、視力低下を予防するために特定の食べものを食べることは効果的です。

目の健康を守るために、目の健康に良いものを積極的に食べることで、様々な目の病気を予防できるようになります。

視力の低下をきちんと予防し、目の健康を守るように心がけることが大切です。