ICL(眼内コンタクトレンズ)は白内障になりやすくなる?
2021.03.27
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1980年代には開発されていた小さなレンズを移植する視力矯正『ICL(眼内コンタクトレンズ)』をご存知でしょうか?
角膜にレーザーをあてるレーシック同様に、短時間かつ痛みが少ないのが魅力です。
今回は、そんなICLの概要やメリットなどについて紹介していきます。
レーシックとの違いについても掲載しているので、視力矯正でどちらを選択すればいいか悩んでいる方はチェックしてみてください。
ICL(眼内コンタクトレンズ)とは
眼内コンタクトレンズ(ICL=Implantable Collamer Lens)は、目の中にレンズを挿入して視力を矯正するレーシック以上に歴史を有する手術方法です。
角膜を削らない手術方法でもあり、レーシック手術では角膜を約28mm切開するのに対して、ICLはわずか約3mmしか切開しないので角膜への負担が少ないです。
ICL(眼内コンタクトレンズ)は白内障になりやすくなる?
近視が強い方は通常より約20年早く白内障を発症すると言われていますが、ICLが最たる理由で発症するということはありません。
ひと昔前であればICL手術を受けることで白内障になりやすいという事例もあったかもしれませんが、現在ではかえって白内障へのリスクを低減する術式まであります。
ICL(眼内コンタクトレンズ)の手術の手順
ICLの手術の手順をおおまかに紹介していきます。
主に、下記のような流れでおこないます。
1.問い合わせおよび資料請求
2.適応検査およびカウンセリング
3.手術申込および日程決定
4.コンタクト装用中止
5.術前検査
6.手術前説明
7.手術当日
8.手術翌日検診
9.定期検診
ICL(眼内コンタクトレンズ)のメリット
ICLには、メリットがいくつも存在します。
ここでは、そのメリットを紹介していきます。
質の高い見え方を期待できる
裸眼本来の鮮やかで透明感ある見え方を期待できるのが魅力です。
レンズの交換により視力の調整も可能です。
そのままレンズを取り出して元の状態に戻すこともできます。
手間がかからないメンテナンスフリー
長期間にわたって安定した視力を期待できるだけでなく、レンズを洗浄したり交換したりといったメンテンスも不要なので煩わしさがありません。
その代わり、一定期間ごとの定期検査は受診してください。
短時間の日帰り手術
両眼合わせて約20分の日帰り手術なので、術後安静したら、帰宅することができます。
切開部分も自然に治癒されるので心配はありません。
認定医を取得した術者しか手術できない
レーシック手術の場合は資格を有していなくても手術をすることが可能です。
一方で、ICLの場合は認定を受けた術者しか手術することができません。
その道のエキスパートが直接手術するので安全性や信頼性に期待できます。
レーシック対象範囲外にも対応
日本眼科学会のガイドラインでは、強度近視(-10D以上)のレーシック治療は禁止されていますが、ICLなら強度近視の手術も可能なんです。
幅広いレンズのバリエーションを用意しているので多くのニーズを満たします。
紫外線をカットする
ICLは、コラーゲンが含有された「コラマー」と呼ばれる素材を用いています。
コラマーの素材表面には、光の反射を防止するノングレア加工が施されているので、外出時に懸念される紫外線すら90%以上カットする効果を期待できます。
レンズを取り外すことも可能
ICLは、何らかの不具合があった場合にレンズを取り外すことができます。
自由に取り外しが可能なので白内障など眼病の手術が必要となっても融通が利きます。
ICL(眼内コンタクトレンズ)とレーシックの違い
レーシックでは、術前の元々の視力が悪い方や、角膜を削る量によっては、近視へと戻る可能性が高くなるのがデメリットにあげられます。
これは平たく言えば、術後から数年経過すると視力が以前の状態に戻るということです。
もちろんそうなった場合を考えて無料で再手術を受けられる制度を導入していたりしますが、可能であれば視力を落としてほしくはないですよね。
一方で、ICLなら元々の視力に関係なく、術後何年経過しても近視の戻りが少なく、術後の違和感やドライアイ、まぶしさを感じるリスクも少ないのが特長です。
まとめ
いかがでしたか? 今回は、ICLについて紹介してきました。
ICLはレーシックとは似ているようで異なる視力矯正方法です。
ICLの方がメリットが多いようにも感じたかもしれませんが、もちろんレーシックにしかない魅力というのはあります。
どちらを選択するかは好みでいいですが視力を矯正する方法がレーシックだけでなく、それ以外にもあるということは覚えておいてください。