黒内障とは?白内障とは違う眼病を解説 

2022.02.05

黒内障とは

白内障とは別に「黒内障(こくないしょう)」という疾患があるのはご存知でしょうか?

黒内障の多くは、症状が一時的なものが多くしばらくすると自然に回復するのですが、目が見えなくなることもある疾患です。

この記事では、黒内障について詳しく解説します。

黒内障とは

黒内障は、一時的に片目が「見えなくなる」、「見えにくくなる」といった疾患です。

基本的には、しばらくすると見えるようになり、早いと数秒から数分で回復します。

このような状態は、目の病気ではなく、首の太い血管の狭窄が疑わしく、一過性黒内障とも呼ばれます。

黒内障はこのように一時的な症状がほとんどなので、あまり気にすることはありませんが、症状が長引いたり、本当に見えなくなり始めたりするような場合は、他の眼の疾患が疑われるので注意が必要です。

黒内障は、高血圧や糖尿病、高脂血症など生活習慣病などの原因で動脈硬化が進行してしまうことで症状が現れます。

心臓と脳をつなぐ頸動脈が細くなることがあり、血圧の低下などの原因で脳への血流が減少したり、血の塊が脳のほうへ飛んでいき、目を栄養する血管の流れが悪くなると一時的に目が見えなくなり黒内障の症状が見られるようになります。

このように、黒内障は、一時的に「目が見えなくなる」、「視力が低下する」と原因がはっきりとした疾患なので、黒内障とは違う症状が見られるような場合は、早めに眼科を受診するようにして下さい。

黒内障の検査と治療

黒内障は、一過性の症状であるため、一過性脳虚血発作(TIA)に分類される症状です。

そのため、脳梗塞の発症を防ぐことを目的に、抗血小板剤や抗凝固剤の内服治療が行われます。

頸動脈の狭窄の程度が強い場合、外科的手術の適応となることもあるので注意が必要です。

また、黒内障と眼の病気の一番大きな違いは症状が一時的なものかどうかという点。

時的に目が見えなくなってもじきに症状が改善する場合は、血流が一時的に悪くなっていただけなので問題ありませんが、完全に見えない状態が続いている場合はすでに目の動脈の閉塞が完成してしまっている状態です。

目の動脈の閉塞が完成してしまっている状態は、「網膜動脈閉塞症」にあたり、発症から2-3時間以内の処置が行わない場合は回復困難となってしまいます。

黒内障の予防方法

黒内障は、動脈硬化が進行し、心臓と脳をつなぐ頸動脈が細くなることや血圧の低下などの原因で脳への血流が減少したりしたときに症状が現れます。

そのため、脳梗塞予防と同じように、動脈硬化を予防する方法と同じように対処します。

脳梗塞の予防には魚が一番で、魚の油(脂肪酸)に含まれるEPA(エイコサペント酸)にはコレステロールや中性脂肪を減らし動脈硬化を予防する作用、そして血液が凝固するのを防ぎ血栓を予防する効果があることが判明しています。

また、魚の油に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)にはEPA以上にコレステロールや中性脂肪を下げ、動脈硬化を予防する作用のあることも判明しています。

さらにDHAには、学習能力や情報伝達能力など脳の機能の改善効果があり、同時に、ボケを予防する効果もあるのでカラダに嬉しい作用がたくさんあります。

まとめ

今回は、黒内障について詳しく紹介してきました。

この記事をまとめると、

  • 黒内障は一過性の疾患
  • 「見えなくなる」「見えにくくなる」といった症状
  • 早いと数秒から数分で回復
  • 症状が続く場合は他の病気の可能性
  • 頸動脈の狭窄の程度が強い場合、外科的手術の適応となるケースもある
  • 予防にはEPAの接種が効果的

以上となります。

黒内障は白内障とは違い、一過性のものなので、すぐに症状の改善が見られますが、改善せずに長引くような場合は、早めに眼科を受診して適切な治療を行うようにして下さい。