点状表層角膜症とは?その症状と原因を解説

2020.05.03

目

日常生活における、あらゆる要因により患うリスクがある点状表層角膜症。

後述しますが点状表層角膜症とは病名というよりはその状態を表す言葉。

そんな点状表層角膜症とは、一体どのようなものでしょうか。

今回は、そんな点状表層角膜症の症状・原因・検査・治療について紹介していきます。

点状表層角膜症とは?

目の病気
点状表層角膜症とは、角膜の表面に細かい点状がついた状態を表しています。

どちらかというと病名というよりもその状態を表す言葉という方が正しいでしょう。

そんな角膜には、表面側より角膜上皮細胞・ボーマン膜・実質層・デスメ膜・内皮細胞からなる約5層で構成されています。

点状表層角膜症は、この一番表面にあたる角膜上皮細胞が部分的に脱落した状態ということです。

先にも述べたように病名というより状態を表す言葉なので、炎症の有無は問わず、炎症が見受けられる場合は他の病名の疑いがあります。

点状表層角膜症の症状

通常であれば、眼の痛み・涙目になる・眼の充血・光が眩しいなどが挙げられます。

ただし、表面に負っている点状の数やその密度により軽症または無症状という可能性もあります。

軽症であれば、上記のような症状はなく目に異物感を覚える程度に留まります。

点状表層角膜症になる原因

点状表層角膜症が顕現する原因は多岐にわたりますが最たる理由はドライアイとコンタクトレンズによるものでしょう。

ドライアイだと角膜の保護効果低下で傷がつきやすく、コンタクトレンズなら目に合っていないレンズで角膜に傷をつけやすいなどが挙げられます。

これ以外にも、ウイルス感染症や点眼薬の副作用・アレルギー、紫外線、さかまつげなどが原因としてあります。

点状表層角膜症の検査の方法

目の検査
一般的には、細隙灯顕微鏡により角膜の状態を確認していきます。

しかし、これだけでは表面の細かな傷が判断しにくいのでフルオレセイン染色によるブルーライトを使った色素観察もおこないます。

それ以外にも、涙の分泌量や乾くスピードを確認するためにドライアイ検査も実施しています。

点状表層角膜症の治療方法

治療方法は、原因によってまったく異なり、薬物療法や手術による治療が基本ではありません。

ドライアイなら人口涙液点眼薬、コンタクトレンズなら装着の中止など、その原因に沿った対策をおこないます。

さらに表面の傷を早期的に修復するために点眼によるヒアルロン酸注入をおこなう場合もあります。

原因によっては、点状表層角膜症が改善にしにくいケースもあるので、できる限り眼痛や視力低下を伴わないよう傷が少ない状態を維持することが重要です。

まとめ

  • 点状表層角膜症とは角膜の表面に細かい点状がついた状態
  • 症状には眼の痛み・涙目になる・眼の充血・光が眩しいなどがある
  • 発症原因の主な理由はドライアイとコンタクトレンズ
  • 点状表層角膜症は原因によって治療が異なる

いかがでしたか? 今回は点状表層角膜症について紹介しました。

名前だけを見れば病気やその症状を指し示す病名に見えてしまいますね。

放置も危険ではありますが原因に沿った治療や対策を施せば、改善はされやすいです。

点状表層角膜症で悩んでいる方は、是非この機会に参考にしてみてください。