犬の白内障、放置すると失明だけじゃない!原因・進行を遅らせる方法・手術の判断基準を徹底解説

2025.02.16

「最近、愛犬の目が白く濁ってきた…もしかして白内障?」

そう思ったことはありませんか?


犬の白内障は、放置すると失明につながるだけでなく、緑内障やぶどう膜炎といった深刻な合併症を引き起こすこともあります。

しかし、白内障の進行を遅らせる方法や、適切な治療を行うことで、愛犬の視力や生活の質(QOL)を守ることが可能です。

「でも、手術って必要?」

「サプリや目薬で治る?」

そんな疑問を持つ飼い主さんも多いはず。

この記事では、

犬の白内障の原因と放置した場合のリスク
白内障の進行を遅らせる対策と治療法
実際に白内障を経験した犬と飼い主の体験談

を詳しく解説していきます。

愛犬の目の健康を守るために、今できることを一緒に考えていきましょう!

1. 犬の白内障とは?放置するとどうなるのか?

1-1. 白内障とはどんな病気?

白内障とは、目の中の水晶体(レンズ)が白く濁る病気です。

通常、透明な水晶体を通して光が網膜に届き、ものが見えます。

しかし、白内障が進行すると、光がうまく通らず、視力が低下したり、最終的には失明することもあります。

犬の白内障の特徴

項目 内容
発症年齢 6歳以上のシニア犬に多いが、若い犬でも発症することがある
進行速度 数ヶ月~数年かけてゆっくり進行する場合もあれば、短期間で急速に進行することもある
片目 or 両目 片目だけ発症するケースもあるが、多くの場合、両目に広がる
影響 視力の低下・失明・合併症のリスク

「老犬に多い病気」と思われがちですが、実は若い犬でも遺伝や病気が原因で発症することがあるのです。

1-2. 放置するとどうなる?進行のステージ別リスク

犬の白内障は、進行の段階によって症状が変わります。

進行状況によって、適切な治療やケアが異なるため、どの段階で気づくかが重要です。

白内障の進行ステージと症状

ステージ 症状 放置した場合のリスク
初期 目が少し白く濁る、視力にほぼ影響なし 進行が遅いため、見逃しやすい
中期 目の白濁がはっきりする、暗い場所での視力低下、ぶつかることが増える 視力低下が進み、ストレス増加
末期 ほぼ視力を失う、光に反応しない、行動が変わる 失明・合併症のリスクが高まる

「まだ少し目が白いだけだから大丈夫」と思って放置すると、あっという間に進行してしまうこともあります。

早めに対策を取ることで、進行を遅らせることが可能です。

1-3. 失明だけじゃない!白内障が引き起こす合併症

白内障の怖いところは、視力が失われることだけではありません。

進行すると、他の深刻な目の病気を引き起こすリスクが高まるのです。

白内障が原因で発生しやすい合併症

合併症 特徴・リスク
緑内障 水晶体が膨らみ、眼圧が上昇。強い痛みを伴い、最悪の場合、眼球摘出が必要になることも
ぶどう膜炎 目の炎症が起こり、痛みや充血が発生。治療を怠ると視力を完全に失う
水晶体脱臼 水晶体が正常な位置から外れ、視力が急激に悪化

こうした合併症は、治療が難しくなるため、予防が最も重要です。

「白内障=放置しても大丈夫な病気」ではなく、適切なケアが必要な病気だということを覚えておきましょう。

次は、「2. 犬の白内障の主な原因」 について詳しく解説していきます。

2. 犬の白内障の主な原因

犬の白内障の原因は 加齢だけではありません。

若い犬でも、遺伝や病気が原因で発症することがあります。

ここでは、白内障を引き起こす主な原因について詳しく解説します。

2-1. 老化(加齢性白内障)

犬の白内障で最も多いのが 加齢によるもの です。

特に 6歳以上のシニア犬 は、徐々に水晶体が濁りやすくなります。

なぜ加齢で白内障になるのか?

加齢によって、水晶体のたんぱく質が変性し、白く濁る ことが原因です。

この変性は 酸化ストレス によって進行します。

老化による白内障が多い犬種

犬種 白内障の発症リスク
トイ・プードル 非常に高い
ミニチュア・シュナウザー 高い
シーズー 高い
ダックスフンド やや高い
柴犬 やや高い

トイ・プードルやミニチュア・シュナウザーは、特に加齢性白内障が多い犬種です。

これらの犬種を飼っている場合は、早めに目のケアを意識することが大切です。

2-2. 遺伝的要因(好発犬種と発症率)

遺伝的に白内障になりやすい犬種 が存在します。

これは、特定の遺伝子が白内障を引き起こすためです。

遺伝的に白内障が多い犬種(若齢性白内障)

犬種 発症年齢 白内障の特徴
ゴールデン・レトリバー 2〜5歳 若くても発症しやすい
シベリアン・ハスキー 6ヶ月〜3歳 進行が早いことが多い
ボストン・テリア 1〜3歳 両目に発症することが多い
アメリカン・コッカー・スパニエル 1〜4歳 進行が速く、失明しやすい

遺伝性白内障は 若くても発症する ため、「まだ若いから大丈夫」と油断しないようにしましょう。

定期的な目の検査が重要です。

2-3. 糖尿病性白内障

犬の糖尿病が原因で発症する白内障もあります。

糖尿病の犬は 約80%が1年以内に白内障を発症する といわれています。

糖尿病性白内障のメカニズム

  1. 血糖値が高くなると、水晶体に糖分が蓄積 する
  2. 余分な糖が水晶体内の酵素と反応し、白濁が急速に進行
  3. 短期間で視力を失う こともある

糖尿病性白内障は 非常に進行が速い のが特徴です。

「昨日まで普通に見えていたのに、急に目が白くなった」 というケースも珍しくありません。

特に糖尿病になりやすい犬種は要注意!

犬種 糖尿病リスク
ミニチュア・シュナウザー 非常に高い
トイ・プードル 高い
ビーグル 高い
ダックスフンド 高い

糖尿病の診断を受けた犬は、白内障の進行を遅らせるために早めの対策 が必要です。

2-4. 目のケガや炎症が引き起こす白内障

白内障は 目の外傷や炎症 によっても引き起こされることがあります。

外傷性白内障の原因

  • 強い衝撃(事故、ケンカなど)で水晶体が損傷
  • 異物混入(砂やゴミが目に入る)
  • 目の手術の後遺症(白内障手術後の合併症など)

また、目の病気(緑内障やぶどう膜炎)にかかると、炎症によって水晶体が濁ること があります。

これを 炎症性白内障 といいます。

目のトラブルがあったら、すぐに獣医師の診察を受けることが重要です!

2-5. 栄養不足や紫外線の影響

栄養バランスの乱れ紫外線 も白内障のリスクを高めます。

不足すると白内障になりやすい栄養素

栄養素 役割 含まれる食材
ビタミンC 抗酸化作用で目の老化を防ぐ ブロッコリー、ピーマン
ルテイン 目の健康を守る ほうれん草、ケール
DHA・EPA 目の細胞を保護 サーモン、マグロ
亜鉛 水晶体の代謝を助ける 牛肉、カボチャの種

また、紫外線が強い環境にいる犬 も白内障になりやすいです。

例えば…

外で過ごす時間が長い犬(アウトドア派の犬)
夏の日差しが強い場所でよく散歩する犬

紫外線は 水晶体のたんぱく質を変性させ、白濁を引き起こします。

サングラスや帽子で目を守ること も、白内障の予防につながります。

まとめ:白内障は遺伝や病気、環境によっても引き起こされる

白内障は 老化だけが原因ではない ということが分かりましたね。

特に 糖尿病や遺伝的要因 は、若い犬でも発症のリスクがあるため注意が必要です。

「まだ若いから大丈夫」ではなく、早めの対策が愛犬の目の健康を守る鍵になります!

次は 「3. 白内障の症状と進行度チェック」 について解説していきます!

3. 白内障の症状と進行度チェック

白内障は、初期のうちに気づけば進行を遅らせることが可能です。

しかし、犬は言葉を話せないため、飼い主が異変に気づくことが重要になります。

ここでは、白内障の進行ステージごとの症状や、チェック方法 について詳しく解説します。

3-1. 初期症状:目の濁りと視力低下のサイン

白内障の初期段階では、犬自身もほとんど気づいていません。

見た目の変化もわずかで、飼い主も気づきにくい ため、この段階で発見できるかどうかが重要です。

初期の主な症状

目がうっすらと白っぽく濁る(特に光の当たり方で変化)
暗い場所で物にぶつかることが増える
階段や段差を降りるのをためらう
ボール遊びの反応が鈍くなる

特に、「暗いところではぶつかるけど、明るい場所では普通に歩ける」場合は、白内障の初期症状の可能性が高いです。

簡単なチェック方法

  1. 光に反応するか確認(暗い部屋で懐中電灯を当て、目がしっかり動くか)
  2. おもちゃやおやつを見つけられるかテスト(少し離れたところからおやつを見せる)
  3. 片方の目を隠してみる(片方ずつ隠して反応が違うか確認)

この段階で獣医師に相談すると、目薬やサプリメントで進行を遅らせることができる可能性 があります。

3-2. 中期症状:物にぶつかる、散歩を嫌がる

白内障が中期に進行すると、視力がかなり低下 します。

見た目にも 目の白濁がはっきり分かる ようになります。

中期の主な症状

目の白さが明らかに増す
明るい場所でも物にぶつかることが増える
散歩を嫌がる(視界が悪いため不安になる)
食事の時に器を探すしぐさをする
飼い主の顔やおもちゃをじっと見つめる時間が増える(目が悪くなったため)

この段階では、視力低下によるストレスが増える ため、犬の行動にも変化 が見られます。

「急に臆病になった」

「元気がなくなった」

と感じたら、白内障が進行しているサインかもしれません。

飼い主ができること

室内の家具の配置を変えない(犬が慣れた環境を維持する)
散歩のルートを固定する(迷わないようにする)
声をかけて安心させる(視力の代わりに聴覚を頼る)

3-3. 末期症状:失明、行動の変化、合併症の発症

白内障が末期になると、ほぼ視力を失い、失明状態 になります。

この段階では、合併症(緑内障・ぶどう膜炎など)のリスク も非常に高くなります。

末期の主な症状

完全に目が白く濁る(光も通さない状態)
光に反応しなくなる
歩く時に壁や物にぶつかることが当たり前になる
昼夜問わずソワソワして落ち着かない(不安からくる行動)
合併症の兆候(目が赤く充血、痛みで目をこする)

特に、白内障末期で発症しやすい 緑内障強い痛みを伴い、失明だけでなく眼球摘出が必要になることもある ため、早急な対処が必要 です。

3-4. 白内障の進行度チェック表

飼い主が愛犬の白内障の進行度をセルフチェックできるよう、簡単な表を作成しました。

チェック項目 初期 中期 末期
目の白濁 うっすら はっきりと白い 全体が真っ白
暗い場所での動き 少しぶつかる ぶつかる頻度が増える どこでもぶつかる
散歩 問題なし 嫌がることが増える 全く行きたがらない
おもちゃ遊び ほぼ変化なし キャッチできないことが増える 反応しなくなる
目の充血・痛み なし なし 充血・痛みが出る可能性あり
視力の回復の可能性 高い(進行を遅らせられる) 手術で視力回復可能 手術しても回復しない可能性大

2つ以上「中期」または「末期」に当てはまる場合は、すぐに獣医師の診察を受けることをおすすめします。

3-5. 失明しても生活できるの?

「もし愛犬が完全に視力を失ったら…?」

と考えると、飼い主としてはとても不安になりますよね。

実は、犬は 視力よりも嗅覚や聴覚を頼りに生活 しているため、目が見えなくなっても適応できるケースが多い です。

しかし、失明すると生活に不便が生じるため、環境を整える工夫が必要 になります。

家具の配置を変えない(いつもの道を覚えてもらう)
フローリングにはカーペットを敷く(滑りにくくする)
歩くときに声をかける(不安を軽減する)
階段や危険な場所にはゲートを設置する

これらの工夫をすることで、視力を失っても快適に過ごせる環境を作ることができます。

まとめ:早期発見が白内障の進行を遅らせるカギ!

犬の白内障は、初期のうちに気づけば進行を遅らせることが可能 です。

視力の低下が見られたら、早めに獣医師に相談しましょう。

次は、「4. 犬の白内障の対策と治療法」 について詳しく解説します!

4. 犬の白内障の対策と治療法

白内障は放置すると進行し、最終的には失明や合併症のリスクが高まります。

しかし、適切な治療やケアを行うことで、進行を遅らせたり、視力を回復させることも可能です。

ここでは、白内障の進行を防ぐための治療法と、手術をする場合・しない場合の対策について詳しく解説します。

4-1. 目薬やサプリメントで進行を遅らせる

白内障の初期段階では、目薬やサプリメントを使って進行を遅らせることができます。

白内障の進行を遅らせる成分

成分 効果 含まれる食品・サプリ
ピレノキシン(カタリン) 水晶体のたんぱく質変性を抑える 獣医処方の目薬(カタリン)
グルタチオン 抗酸化作用で白内障の進行を防ぐ ブロッコリー、アボカド
ルテイン・ゼアキサンチン 目の細胞を守り、視力を維持 ほうれん草、ケール
DHA・EPA 網膜の健康を維持 青魚(サーモン・イワシ)

ピレノキシン(カタリン点眼液) は、獣医師が処方する白内障治療用の目薬です。

定期的に点眼することで、初期の白内障の進行を遅らせる 効果が期待できます。

また、サプリメントにはルテインやDHAが配合されたものがあり、白内障の予防や進行抑制に役立ちます。

重要!
目薬やサプリメントは白内障を治すものではなく、進行を遅らせるためのものです。

中期・末期になると効果が薄れるため、早めに使用を開始することが大切です。

4-2. 白内障手術の方法と費用・成功率

白内障が進行し、視力が低下した場合は手術が唯一の治療法になります。

手術を受けることで、視力を取り戻せる可能性があります。

犬の白内障手術の流れ

  1. 事前検査(血液検査・眼圧測定)
    手術が可能かどうかを判断
  2. 手術(全身麻酔)
    水晶体を取り除き、人工レンズを挿入
  3. 術後ケア(目薬・エリザベスカラー装着)
    1ヶ月以上のケアが必要

白内障手術のメリット・デメリット

項目 メリット デメリット
成功率 約90%の犬が視力を回復 手術後のケアが重要
費用 片目で20~40万円 高額な手術費用
負担 若い犬なら回復が早い シニア犬にはリスクがある

手術を受けるかどうかは犬の年齢・体調・生活の質(QOL)を考慮して決める必要があります。

獣医師としっかり相談し、「本当に手術が必要か?」を見極めることが大切です。

4-3. 手術をしない場合のケア方法

「高齢だから手術は避けたい…」

「進行はしているけど、今すぐ手術は考えていない…」

そんな場合は、手術をしなくても白内障とうまく付き合っていく方法があります。

手術をしない場合のケアポイント

目薬やサプリメントで進行を抑える
室内環境を整える(ぶつかりにくい配置にする)
散歩は安全なルートを固定する
声や音でコミュニケーションをとる

白内障が進行しても、犬は嗅覚や聴覚を頼りに生活できます。

そのため、環境を工夫すれば快適な生活を続けることが可能です。

4-4. 獣医師に相談すべきタイミング

以下の症状が見られたら、すぐに獣医師に相談しましょう!

🚨 獣医師に相談すべき症状リスト
☑ 目が急に白くなった
☑ 物にぶつかることが増えた
☑ 目を痛がる・こする・充血している
☑ 食欲が落ちた・元気がない

特に、「目の充血」や「目をこする動作」は 緑内障などの合併症の可能性 があります。

白内障が原因で失明する前に、早めの対応が重要です。

まとめ:白内障は早期発見と適切な対策が重要!

初期なら目薬やサプリで進行を遅らせる
進行すると手術が唯一の治療法(成功率90%)
手術をしない場合も、生活環境を整えれば快適に暮らせる
気になる症状があれば、すぐに獣医師に相談する

次は、「5. 白内障の予防と進行を遅らせる方法」について詳しく解説します!

5. 白内障の予防と進行を遅らせる方法

犬の白内障は 完全に防ぐことは難しい ですが、生活習慣や食事を見直すことで 発症のリスクを下げたり、進行を遅らせる ことができます。

ここでは、白内障の予防や進行抑制に役立つ方法を詳しく解説します。

5-1. 食事で目の健康を守る(抗酸化成分・栄養管理)

白内障の原因のひとつは 酸化ストレス です。

そのため、抗酸化作用のある食材を摂取することで、目の健康を守ることができます。

白内障予防に効果的な栄養素と食材

栄養素 効果 含まれる食品
ルテイン・ゼアキサンチン 目の細胞を保護し、白内障の進行を遅らせる ほうれん草、ケール、ブロッコリー
ビタミンC 抗酸化作用で水晶体の劣化を防ぐ ピーマン、イチゴ、カボチャ
ビタミンE 活性酸素を除去し、目の老化を防ぐ アーモンド、ヒマワリの種
DHA・EPA 網膜の健康を維持し、視力低下を防ぐ サーモン、マグロ、イワシ
亜鉛 水晶体の健康を維持 牛肉、レバー、カボチャの種

おすすめの手作りごはんの例

鶏ささみ+ほうれん草+かぼちゃ+ごま油(ルテイン・ビタミンC・Eたっぷり)
サーモン+ブロッコリー+にんじん+玄米(DHA・抗酸化成分が豊富)

また、市販のサプリメント も活用できます。

特に、ルテインやDHA配合のサプリは白内障予防に効果的 です。

注意!
犬に玉ねぎやチョコレートなどの中毒性のある食品は与えないように しましょう。

5-2. 紫外線対策で白内障を防ぐ

紫外線は水晶体のたんぱく質を変性させ、白内障の原因になる ことがわかっています。

特に 屋外で過ごす時間が長い犬や、日差しの強い地域に住んでいる犬 は要注意です。

紫外線から目を守る方法

夏の昼間の散歩を避ける(朝夕の涼しい時間に)
日陰の多い散歩コースを選ぶ
犬用サングラスや帽子を活用する

最近では、犬用のサングラス(ドッグゴーグル) も販売されており、目の健康を守るために役立ちます。

豆知識
「ウルフドッグ」や「シベリアン・ハスキー」などの犬種は、強い日差しに弱い ため、特に紫外線対策が必要です。

5-3. 目のケアと定期検診の重要性

白内障の早期発見には 日々の目のケア が欠かせません。

また、定期的に動物病院で検診を受けること も、白内障の進行を防ぐ重要なポイントです。

家庭でできる目のケア

目ヤニや汚れを優しく拭き取る(専用のウェットティッシュを使用)
目を傷つけないように、爪を短く整える
犬が顔をこすらないようにする(アレルギー対策)

動物病院での定期検診

項目 検査内容 目安
視力検査 反射テスト、視力テスト 年に1回
眼圧測定 緑内障やぶどう膜炎の早期発見 年に1回
水晶体のチェック 白濁の進行度を確認 半年~1年に1回

定期検診を受けることで、白内障の初期段階で発見し、進行を遅らせる対策を早めに取ることができます。

獣医師に相談しながら、愛犬に合ったケア方法を見つけましょう!

まとめ:白内障の予防には「食事・紫外線対策・定期検診」がカギ!

抗酸化成分を意識した食事で目の健康をサポート
紫外線対策で水晶体のダメージを防ぐ
日々の目のケアと定期検診で早期発見&進行予防

次は、「6. 白内障になった犬の生活の工夫」について解説します!

6. 白内障になった犬の生活の工夫

白内障が進行し、視力が低下してしまった場合でも、環境を整えることで快適な生活を送ることができます。

犬は嗅覚や聴覚が優れているため、視力を失っても適応能力が高く、工夫次第で不自由なく暮らすことが可能です。

ここでは、白内障になった犬が安心して暮らせるようにするための生活の工夫を紹介します。

6-1. 家の中の環境を整える(ぶつからない工夫)

視力が低下すると、犬は家の中でもぶつかったり、転んだりするリスクが増えます。

しかし、環境を少し工夫するだけで、安全に暮らせるようになります。

室内環境を整えるポイント

家具の配置を変えない(犬が覚えた道を維持)
ぶつかりやすい場所にクッションを貼る
床にカーペットを敷き、滑らないようにする
階段や段差にはゲートを設置し、転落防止する

ポイント
犬は記憶力が優れているため、一度覚えたルートは目が見えなくても歩けることが多いです。
家具の配置を頻繁に変えず、慣れた環境を維持することが大切!

6-2. 散歩や運動の注意点

白内障が進行すると、散歩のときに不安を感じる犬も増えます。

しかし、適度な運動は健康維持に欠かせないため、散歩は続けることが大切です。

安全な散歩のための工夫

ルートを固定し、犬が道を覚えられるようにする
リードは短めに持ち、急な方向転換を避ける
歩く速度をゆっくりにし、段差では声をかける
夜間の散歩は避け、明るい時間帯に行く
散歩コースに障害物がないか事前にチェックする

また、犬用ハーネスに「目が不自由です」と書かれたタグをつけることで、周囲の人に理解してもらいやすくなります。

ポイント
慣れた道なら、犬は安心して歩けます。
急な方向転換や走らせるのは避け、ゆっくりとしたペースで散歩しましょう。

6-3. コミュニケーションの取り方(視覚以外の感覚を活用)

白内障で視力が低下しても、犬は嗅覚や聴覚を使って飼い主を認識します。

そのため、視覚に頼らず、音や匂いを活用してコミュニケーションをとることが重要です。

効果的なコミュニケーション方法

声をかける回数を増やす(優しく名前を呼ぶ)
手を叩いたり、足音を立てて犬に自分の位置を知らせる
ごはんの前に声をかけて、場所を覚えさせる
香りの強いおもちゃを使い、遊びを楽しむ

ポイント
犬は嗅覚が非常に優れているため、視力がなくても飼い主の匂いで安心できます。
音や匂いを活用することで、視力がなくても楽しく暮らせます。

6-4. 目の見えない犬向けのおもちゃやグッズ

視力を失った犬でも、遊びを楽しめるような工夫をすることで、ストレスを軽減できます。
最近では、目の見えない犬向けの特別なおもちゃやグッズも販売されています。

おすすめのおもちゃ・グッズ

アイテム 特徴 使い方のポイント
音が鳴るおもちゃ 鈴や笛が入っており、音で位置を把握できる 転がしたり、投げたりして遊ぶ
香り付きのおもちゃ バニラやミントの香りがついている 匂いを頼りに遊ぶことができる
誘導ハーネス 飼い主と並んで歩ける特別なハーネス 散歩時の安全対策として活用
床の素材を変えるマット 触覚で道を認識できる 家の中の安全な歩行ルートに敷く

特に、音の鳴るおもちゃや香り付きのおもちゃは、視力を失った犬でも楽しく遊べるためおすすめです。

ポイント
「視力がなくてもできること」を増やすことで、犬のストレスを軽減できます!

まとめ:白内障の犬でも快適に生活できる工夫を!

家具の配置を変えず、慣れた環境を維持する
散歩のルートを固定し、ゆっくり歩く
音や匂いを活用してコミュニケーションをとる
視力がなくても遊べるおもちゃやグッズを活用する

白内障で視力を失っても、工夫次第でストレスの少ない生活が可能です。

飼い主が環境を整え、視覚以外の感覚を活かすことで、愛犬はこれまでと変わらず安心して暮らすことができます!

次は、「7. 【体験談】実際に白内障になった犬と飼い主の声」について紹介します!

7. 【体験談】実際に白内障になった犬と飼い主さんの声

犬の白内障について調べても、「実際に白内障になった犬はどんな生活を送っているのか?」 が気になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。

ここでは、手術を受けた犬・手術をしなかった犬、それぞれのケース を紹介します。

実際の飼い主さんの体験談を通して、白内障と向き合うヒント を見つけてください。

7-1. 手術を決断した飼い主のケース(トイプードル・8歳)

手術を決断した理由

「最初は目が少し白くなっただけだったけど、半年で急に進行し、散歩中に物にぶつかるようになった。
かかりつけの獣医さんと相談し、『まだ年齢的に手術の負担が少ない』ということで、手術を決断。」

手術後の経過

手術直後はエリザベスカラーをつけて安静に過ごした
目薬を1日4回さして、感染予防と炎症を抑えた
1ヶ月ほどで視力が回復し、以前と同じように元気に走れるようになった!

飼い主のコメント
「手術前は不安だったけど、思い切って決断してよかった。
視力を取り戻した愛犬が、以前と同じようにボールを追いかけて遊ぶ姿を見て涙が出ました。」

7-2. 手術せずにケアを続けた飼い主のケース(柴犬・12歳)

手術をしなかった理由

「12歳と高齢だったため、全身麻酔のリスクが怖くて、獣医さんと相談して手術をしないことにした。
その代わり、目薬やサプリで進行を遅らせるケア を始めた。」

手術をしない代わりにやったこと

カタリン点眼液を1日3回さし続けた
ルテイン・DHA入りのサプリを毎日与えた
散歩コースを固定し、家の中の家具の配置を変えなかった
段差にクッションを置いて、ぶつかっても怪我をしないようにした

飼い主のコメント
「白内障が進んで視力はほぼなくなったけど、環境を整えたおかげで大きなストレスなく過ごせている。
声をかけると尻尾を振ってくれるし、ニオイで私をちゃんと認識しているのがわかる!」

7-3. 白内障の進行を遅らせるために実践したこと(ダックスフンド・6歳)

早めに気づいたことで進行を遅らせることに成功!

「6歳の時、ふとした時に『目の色が少し白っぽいかも?』と気づいた。
病院で診てもらったら、白内障の初期段階 だった。」

実践した進行予防策

すぐに目薬(カタリン)を開始
食事を見直し、抗酸化成分を多く含む野菜をトッピング
サングラスを使い、紫外線対策を徹底
年に1回、獣医師の目の検査を受ける

飼い主のコメント
「早く気づいたおかげで、6年経った今でも白内障の進行は遅く、普通に生活できている。
定期的な目のチェックの大切さを実感しました!」

まとめ:愛犬の状態に合わせた選択が大切!

若くて手術が可能なら、視力回復のチャンスもある
高齢なら、手術以外のケアで快適に暮らす方法もある
早期発見&対策で、白内障の進行を遅らせることができる!

次は、「8. 総括:愛犬の目の健康を守るためにできること」についてお伝えします!

8. 総括:愛犬の目の健康を守るためにできること

犬の白内障は 進行性の病気 ですが、早期発見と適切なケアで進行を遅らせたり、手術で視力を回復させることが可能 です。

この記事で紹介したポイントを振り返り、愛犬の目の健康を守るためにできること を整理しましょう。

8-1. 白内障は早期発見がカギ!

白内障は 初期段階で気づくことが最も重要 です。
視力が低下すると、愛犬の行動にも変化が見られるため、日頃から目の状態をチェック しましょう。

目が白く濁っていないか?
暗い場所で物にぶつかることが増えていないか?
おもちゃを見つけにくくなっていないか?
散歩を嫌がることが増えていないか?

2つ以上当てはまる場合は、すぐに獣医師に相談!

8-2. 進行を遅らせるためにできること

白内障は 進行を遅らせることが可能 です。
特に、初期のうちから 目薬やサプリ、生活習慣の見直し をすることで、白内障の進行を最小限に抑えられます。

効果的な対策

白内障の進行を抑える目薬(カタリン点眼液など)を使用する
抗酸化作用のある食材(ルテイン・ビタミンC・DHAなど)を積極的に摂取
紫外線対策(犬用サングラスや帽子)をする
定期的に獣医師の目の検査を受ける(年1回が目安)

ポイント!
白内障は 初期段階なら進行を遅らせることが可能 です。
早めの対策をすることで、愛犬の視力を長く保てます!

8-3. 手術をするかどうかの判断基準

白内障が進行すると、手術が唯一の治療法となります。
しかし、年齢や体調によっては手術のリスクもあるため、慎重に判断する必要があります。

手術を検討すべきケース

犬が若く、全身麻酔に耐えられる健康状態
視力が大きく低下しており、生活の質(QOL)が落ちている
緑内障などの合併症が起こるリスクが高い

手術をしない場合のケア

室内環境を整えて、ぶつからないようにする
音や匂いを使ったコミュニケーションを増やす
散歩コースを固定し、安全なルートを確保する

ポイント!
手術をする・しないに関わらず、愛犬が快適に暮らせる環境を整えることが最も大切 です。

8-4. 白内障になっても快適に暮らせる工夫

視力が低下しても、生活環境を工夫すれば、愛犬は安心して暮らせます!

家具の配置を変えず、犬が道を覚えられるようにする
散歩コースを固定し、ゆっくり歩く
音や匂いを活用して、飼い主の位置を知らせる
視力がなくても遊べるおもちゃ(音が鳴る・香り付き)を活用

白内障になっても、飼い主がサポートすることで 愛犬は今までと変わらず幸せな生活を送ることができます。

まとめ:愛犬の視力を守るために、今すぐできることを始めよう!

白内障は早期発見がカギ!日頃から目の状態をチェックしよう!
目薬・サプリ・紫外線対策で進行を遅らせることができる!
手術をするかどうかは、愛犬の年齢や健康状態を考えて慎重に判断!
白内障になっても、生活環境を整えれば快適に暮らせる!

白内障は「もう治らない病気」ではなく、「適切な対策で進行を抑えられる病気」 です。

愛犬の目の健康を守るために、今からできることを始めていきましょう!