30代でも白内障になる?増え続けている若年性白内障について解説

2019.02.01

手術する女性

30代に増えている白内障。若年性白内障とも呼ばれ近年若い方の白内障患者が増加しています。

加齢による白内障と治療方法は同じなのですが、根治を目指すとなるとちゃんとした治療が必要となってきます。

そこで今回の記事では、なぜ30代でも白内障になってしまうのかと、その治療法について詳しく解説します。

なぜ30代でも白内障になる?

疑問 女性

白内障と言えば、高齢者がなる眼の病気といったイメージが強いですよね。

この白内障は、目の水晶体の部分が白く濁ってくる病気で、その多くは加齢による老人性白内障(加齢白内障)と言われています。

老人性白内障は、白内障患者全体の7割を占めているといわれ、この他に、若年性白内障や先手性白内障、外傷性、アトピー、糖尿病などが原因で引き起こされる白内障から、代謝性の病気、薬剤や放射線による白内障があります。

白内障の初期段階は目立った症状は見られないのですが、進行するにつれて目がかすみ、ぼやけて見えにくくなり、見ているものが二重や三重に見えるといった症状や光が異常にまぶしく感じたりするようになってきます。

これは、目の水晶体の濁りによって光が錯乱してしまう状態で、わかりやすく例えると、カメラのレンズがくもっていたりすると光が反射してぼやけてしまう症状に似ています。

白内障は進行するにつれて瞳の中心の黒い部分が白くなってくる特徴があります。

30代の白内障は悪化するのが早い

30代に限った話ではありませんが、若年性白内障と呼ばれる白内障は若い方が発症すると加齢性白内障患者に比べて進行が早い特徴があります。

若年性白内障の多くは30代からですが、稀に10代、20代で白内障になってしまう方もいます。

目に何かしらの違和感がして眼科で見てもらったところ白内障と診断されたケースなどもあるので注意が必要です。

スマホやパソコンが原因

現代社会においてスマートフォンやパソコンを使わないといった若者はほとんどいないでしょう。

インターネットの登場で生活スタイルも変わり、便利になった反面、集中して目を使う時間が増加したとも言えます。

目は使うことで眼精疲労が蓄積してしまうので目を老化させてしまう酸化ストレスの原因ともなります。

スマホやパソコンを長時間使い続けることが30代のような若者でも白内障になってしまう原因の1つと言えます。

生活習慣の乱れ

昔と違い現代はさまざまなことで収入を得られるようになりました。

インターネットを駆使して自分でフリーランスとして稼いでいる方も多く存在します。

そのため、好きな時間に仕事をして好きな時間に寝るといった生活を続けてしまい、生活リズムが乱れてしまうと、目の癒しの成分「ルテイン」の吸収を妨げてしまいます。

ルテインには、目に対しての強い抗酸化作用のある成分なので、酸化ストレスが多い状態だとしっかりと栄養を補給することができなくなってしまいます。

あまり睡眠時間を確保していない方、運動なども全くしないような方は、しっかりと寝て、軽い運動を生活に取り入れることが大切です。

若年性白内障のセルフチェック

チェック01

自分が若年性白内障なのではないかと心配な方は、以下のセルフチェックでいくつ該当するものがあるかチェックしてみましょう。







いくつ該当するものがありましたか?

3つ以上該当するものがあり、日常生活に支障が出ているような場合は、すぐにでも眼科で見てもらうようにして下さい。

3つ未満の場合でも、今後悪化してしまう可能性もあるので、心配な方は眼科を受診するようにして下さい。

老眼は白内障の初期症状?

老眼の男性

老眼は白内障の初期症状の1つと考えられています。

目の中でレンズの役目を果たしている「水晶体」は、無色透明で、レンズのような形をしており、近くを見るときには厚くなり、遠くを見るときには薄くなる特徴があります。

このように厚みを変えることで光の屈折を調節しながら、物がゆがんで見えないようにピントを合わせています。

この水晶体は年齢を重ねて20歳を過ぎた頃から徐々に弾力性が低下しはじめ、ピントが合わせにくくなります。

物が見えにくくなる「老眼」と言われる症状はこれが原因で発症し、その状態からさらに悪化すると老眼に「乱視」が加わり白内障を発症してしまいます。

つまり若い方でも老眼の症状が見られるような方は今後白内障を発症しないように対策する必要があります。

若年性白内障の予防法

予防 アイコン

白内障の原因には、加齢・遺伝・病気・ケガなどがありますが、全ても気をつけると言っても自分では対策しきれないこともあります。

自分で行える予防法としては以下のものがあります。

  • 糖尿病などの生活習慣病に気をつける
  • 強い赤外線や紫外線を避ける
  • 医療用の機器などで予防をする

具体的にどのようなことなのか見てみましょう。

糖尿病などの生活習慣病に気をつける

白内障は、糖尿病の合併症として発症する「糖尿病白内障」があります。

糖尿病白内障には、「真性糖尿病白内障」と「仮性糖尿病白内障」の2種類があり、そのほとんどが、老化現象のひとつである加齢性白内障が併発する仮性糖尿病白内障だと言われています。

しかし、真性糖尿病白内障は長期に及ぶ高血糖が原因と言われていおり、若年者でも高血糖が続くことにより発症してしまい、進行のスピードも速いといわれているので注意が必要です。

この様なことから、普段から食生活や生活習慣に気をつけ、適度な運動を取り入れるなどして糖尿病にならないようにすることが大切です。

強い赤外線や紫外線を避ける

ガラス職人や溶鉱炉で働くような人でなければ、強い赤外線(熱線)を始終浴びるという方は少ないと思いますが、強い赤外線は白内障になりやすいことが知られています。

また、一般の方でも浴びてしまう紫外線のほうが問題で、オゾン層が破壊されて地球に降り注ぐ紫外線の量は増え続け、紫外線が原因で皮膚がんや白内障の患者が増加しています。

紫外線の量は世界中でも増え続けているので、サングラスを使うなどしてしっかりと対策をすることが大切です。

医療用の機器などで予防をする

白内障を予防しようと思ったときに役立つのが、医療機関でも使われている機器です。

最近では家庭用の超音波医療機器などもあるので、自宅に居ながら眼科で使われている機器によって予防をすることができます。

有名なものでは、超音波医療機器の「MRフタワソニック」があります。

厚生労働省に認められた本格的医療機器で、50年以上続く眼科用の治療器です。

この超音波医療機器は、多くの眼科で採用されているだけでなく、家庭用として使えるのが魅力で、視力回復効果以外にも、ドライアイ、近視、眼精疲労、白内障、老眼、乱視・近視などにも効果があります。

しっかりとした予防を自宅で手軽に行いたい方におすすめです。

若年性白内障になってしまったら?

目薬をさす

白内障になってしまったら、点眼薬で進行を遅らせるか手術によって治療する方法が一般的です。

手術では、超音波で濁った水晶体を砕いて取り除き、水晶体のあった場所にアクリル素材などの眼内レンズを移植します。

最近では、最も負担の軽い術式として、点眼麻酔と角膜切開で行うものがあります。

この施術は、一滴の出血もなく、眼帯をすることなく日帰りで手術ができる方法のようです。

しかし、目にメスを入れるとなるととても不安だと思います。

もし若年性白内障になってしまったら、不安もあると思いますので医師と相談しながら治療をするようにしましょう。

また、上でも軽く紹介した家庭用の超音波治療機器でも白内障の症状を改善された方もいるので試してみるのもいいですね。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、なぜ30代でも白内障になってしまうのかと、その治療法について詳しく解説してきました。

若年性白内障と呼ばれる白内障は若い方が発症すると加齢性白内障患者に比べて進行が早い特徴があります。

そのため、普段から白内障にならないように気をつけることと、なってしまったら早めの治療をすることが大切です。