白内障の手術後に視力は低下する?のかについて解説
2022.05.12
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白内障の手術後に視力が低下するのでは?と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
白内障とは、目の中のレンズの役割をしている水晶体が濁ってしまい、光が通りにくくなり、見えにくくなる病気で、一般的に手術を行い、眼内レンズを挿入することで視力を回復させます。
今回の記事では、白内障の手術後に視力は低下するのかについて解説します。
白内障の手術後に視力は低下する?
白内障手術を受けてしばらく経過すると、元々水晶体が入っていた袋(水晶体嚢)が濁り、再び視力低下することがあります。これを「後発白内障」と呼びます。
数ヶ月から数年以降に発症することが多く、比較的よくみられる症状で、レーザー照射によりすぐに視力回復ができます。
この後発白内障の原因は、白内障の手術にあります。
手術では、水晶体の前面を切り取って、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出します。その後、水晶体の代わりに水晶体嚢の中に人工の眼内レンズを入れます。
白内障の手術後「前嚢(ぜんのう)細胞(さいぼう)」という水晶体の前方の細胞が増殖し、眼内レンズの後方まで増えて混濁を起こすことがあるのですが、これが後発白内障です。
この後発白内障は、自然に治ることはないので、放置して進行してしまう前に治療する必要があります。
白内障の手術後に起こる可能性のある症状
白内障の手術後に、引き起こされる可能性のある症状は、後発白内障だけではありません。
視界が眩しく感じる
濁った水晶体が透明な眼内レンズになることで手術直後は明るく、まぶしく感じる方がほとんどです。手術前と比較して色が鮮明に見える分、少し青白く色味が変わったように感じる方もいます。通常は時間の経過で慣れるのですが、気になるような場合は医師に相談するようにして下さい。
眼に違和感(異物感)を感じる
術後、目の状態が安定するまでは異物感を感じやすくなります。
時間の経過とともに安定しますが、ドライアイ傾向のある方やアレルギーのある方などは点眼薬を追加処方されることがあります。
飛蚊症
飛蚊症とは、目の前に黒っぽい小さなものが飛ぶように感じる症状をいいます。
白内障手術後によく見えるようになったことで、一時的に飛蚊症の自覚症状が強くなることがあります。
もし気になるほどの症状であれば、医師の診察を受けるようにしてください。
一過性眼圧上昇
一過性眼圧上昇は、手術直後に一眼圧があがる症状です。
術後検診でこの症状が見られるような場合は、状態をチェックして追加投薬を行う場合があります。
白内障を予防するための生活習慣
白内障の主な要因は、加齢です。
しかし、加齢以外にも白内障を引き起こしてしまう原因があるので、日常生活でしっかりと予防することが大切です。
喫煙している方は、体内の酸化ストレスを予防するために禁煙をする。また、糖尿病、高血圧、高脂血症、心血管系疾患なども白内障を引き起こす原因となるので、生活習慣を見直す必要があります。
生活習慣を見直す上で、普段の食生活を意識するようにすると良いです。
抗酸化力を高めるビタミンを多く含んだ野菜や果物を毎日摂取することで、酸化ストレスを解消することができるので、白内障予防に役立ちます。
また、紫外線による刺激を避けるために、帽子やサングラス、コンタクトレンズなどで、目を保護することも大切です。
紫外線も白内障を引き起こしてしまう要因の1つなので、UVカット加工レンズでしっかりと予防するようにして下さい。
まとめ
今回は、白内障の手術後に視力は低下するのかについて解説しました。
この記事をまとめると、
- 白内障手術後に再び視力低下することはある
- これを後発白内障と呼ぶ
- 後発白内障はレーザーによる治療で視力回復ができる
以上となります。
白内障は高齢の方なら誰でも発症するリスクのある病気です。
そのため、できるだけ白内障にならないように、普段の生活習慣を見直し、しっかりと予防するようにして下さい。