白内障の手術後に気をつけたい合併症とは
2021.04.30
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白内障の術後は、場合によっては合併症を伴うことがあります。
その合併症も軽重さまざまですが、いくつか種類も存在します。
なかには手術中に合併症を伴うこともあります。
今回は、そんな白内障の術後、術中に起こりうる合併症について紹介します。
白内障の手術後に気をつけたい合併症 重いもの
白内障手術を終えると合併症を患う可能性があります。
その中でも、非常に少人数ですが合併症が重度な場合があります。
具体的には、手術中もしくは術後に目の中に細菌が入ることによって感染症を引き起こす術後眼内炎と呼ばれる合併症です。
近年の手術レベルであればこの合併症になりうる可能性は0.1%未満、1000人に1人の割合なので基本的には心配はありません。
仮にこの合併症が発覚しても早期に発見していれば手術で治療することができます。
白内障の手術後に気をつけたい合併症 軽いもの
白内障の手術後の合併症には軽度なものもあります。
最も多いのは薄く残した膜に水晶体嚢が術後1~2年後に濁ってしまう後発白内障です。
近年では、YAGレーザーを使って容易に切開できるので後発白内障で失った視力は、手術さえすれば再び取り戻すことができます。
白内障の手術中の合併症
白内障における合併症は手術中であっても起こりえます。
眼内レンズを支える膜が何らかの原因で破れる破嚢と呼ばれるものがそれです。
破嚢が起こるとスムーズに手術が進まなくなることもあれば、場合によっては眼内レンズを挿入できないこともあります。
もし眼内レンズが挿入できない場合には、後日眼内レンズを縫い付けることで、手術を進めることができます。
白内障の手術後に出る症状
手術中にあらわれる合併症があるように手術後にあらわれる症状もあります。
先に紹介した後発白内障も含め複数の症状を紹介していきます。
グレア
眼内レンズに使われるプラスチックの素材が災いして、眼内に入る光が反射してまぶしく見えたりすることがあります。
時間が経過すれば気にならないので軽度な症状です。
感染症
手術中に細菌が入る感染症は、術後2週間以内に急激な視力低下や眼痛などの症状を伴いますが、術後にしっかり点眼をおこなっていれば基本的に問題はありません。
失明リスクもあるので必ず点眼をおこなうこと、少しでも違和感があるようなら医師に相談して対処してもらうようにしてください。
後発白内障
術後に眼内レンズを支える膜が濁ることで視力低下を伴う合併症。
YAGレーザーによる手術をおこなうことで短時間で視力を回復することができます。
術後炎症
術後は角膜が腫れたり、眼圧の上昇によって見えにくい場合があります。
数日間の内服または点眼をおこなえば問題ない症状で終わります。
白内障の手術の流れ
白内障手術では、おおまかに手術前・手術当日・手術後の3つの流れがあります。
手術するのが億劫な方もいるでしょうが簡単な流れを知っておくことで、少しでも気を楽に臨むことができるかもしれません。
別記事では詳細な流れを紹介しているので参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたか? 今回は、白内障の術後、術中に起こりうる合併症について紹介してきました。
基本的には、重度な合併症を患うことはないので心配はありませんが、軽度な合併症は現実的に起こりうる可能性があることは理解しておいてください。
そうは言っても近年の白内障の手術レベルは高くなっているので、軽重関係なく合併症を恐れる心配はありませんし、軽度であれば後遺症になることはないでしょう。
なので、安心して手術に踏み切っていただければ幸いです。