白内障でも保険に加入はできる?手術の費用は給付されるのか
2018.12.21
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高齢者に多い傾向の白内障は加齢性白内障とも呼ばれ、年齢を重ねると共に発症リスクが高くなります。
もちろん加齢が原因とする白内障以外にも様々な白内障がありますが、私たちの身近に潜む大きな病気と言えるでしょう。
放置していると失明してしまう恐ろしい病気ですが、現在の医療では失明をする前に対応して完治することが可能となっています。
そこで重要となるのが保険制度ですが、すでに白内障となっている方は白内障手術費用を負担してくれる保険に加入することが出来るのでしょうか?
今回の記事では白内障の保険加入についてご紹介します。
白内障の手術は保険、給付金の支払い対象になる
白内障は医療保険の手術給付金の対象となっているため、基本的に白内障種j通を受けられる方は医療保険や生命保険に付随している医療保障によって給付対象になります。
もちろん細かい契約内容によって給付対象から外れてしまうことがありますが、日本人に多い病気なので殆どの保険でカバーされています。
契約内容は大きく分けると3タイプあり、今自分がどういった契約をしているのか、これからどのような契約をするのか決める際に参考になります。
白内障手術が給付対象となっている契約内容を2つ見ていきましょう。
約款で定められた「約88種類」の手術
保険会社が独自に決めた手術内容を大きく88種類に分割したものが「約款で定められた約88種類の手術」です。
大分類をカテゴリー別にしたものなので、88種類と聞くと少ないイメージがありますが、それぞれの項目を細分化すると全部で600種類を超える手術が給付対象となっています。
そのカテゴリーの中に視器の手術と呼ばれるものがありますが、このカテゴリーの中に白内障手術も含まれています。
各保険会社が定める約款所定の保険に加入している場合はしっかりと白内障手術の給付金が受け取れます。
公的な保険の対象となる手術
公的な保険は国民健康保険と呼ばれるもので、自己負担額が3割以下になる手術を指しています。
白内障手術は健康保険の対象となっている手術なので自己負担額はもちろん3割以下で受けることが可能です。
そしてこの公的保険の対象となる手術に対して給付金の支給を行っている保険であれば給付金を受け取れます。
但し給付金の支給金額方法が少し特殊で、手術内容に応じて給付金が支給されるのではなく、「入院中に受けた手術」あるいは「外来のみで行われた手術」の2パターンから金額を設定しています。
白内障手術は技術進歩によって非常に短い手術時間・日帰り手術が可能となっています。
そのため白内障手術の場合は外来のみで行われた手術に分類されることが多いのです。
手術と併せてMRフタワソニックを使用するのも良いかもしれません。
先進医療の保険の場合
ここまで一般的な白内障手術を受けられる方向けに簡単にご説明しました。
ですが白内障術で使われるレンズの種類によっては先進医療扱いになってしまって上記の内容に当てはまらない方もいらっしゃいます。
そういった先進医療を受けられる人の場合は全額が自己負担となってしまいます。
しかし現在の保険では「先進医療特約」と呼ばれる先進医療にかかる金額までカバーしてくれる項目もあります。
実際に先進医療を受ける際にかかる金額を先進医療特約でカバーできるので、非常に助かります。
自己負担はどれくらい?
健康保険が適用される手術であれば片目で4万円~6万円、両目でその2倍の金額が相場となっています。
こちらの金額であれば十分支払う事は可能ですが、先進医療の場合は話が変わります。
先進医療を使用した白内障手術の場合の手術費用は両目で70万円~90万円と言われていて、決して安い物ではありません。
そのため先進医療特約が非常に重要になってくるのです。
白内障の手術費用の目安
白内障の手術費用は診療朋友点数を元に計算されています。
診療報酬については2年に一度改定されるものなのであくまでも目安となります。
1点10円として計算が行われ、白内障手術の場合は17000点前後が片目の価格となっています。
約17万円ですが、自己負担額は3割なので4~6万円が白内障手術の一つの目安の価格となるのです。
また、年齢や所得に応じて1割・2割負担となりますので診療報酬点数から自分の健康保険の負担額を割ればおおよその金額は算出可能です。
但し先進医療に関してはそのクリニック事に値段が変わります。
先進医療は高額な金額な為、詳細な見積もりを受け付けている医院が殆どなので気になる方はお近くのクリニックにご相談ください。
白内障と診断されて保険に加入はできる?
既に白内障と診断されている方は保険に加入できるのでしょうか?
昔は持病を持っている方の申し込みは受け付けておらず、断られる事が多かったのですが近年では病気を持っている方でも加入できるプランが増えています。
もちろん病気を持っていない方と比べたら審査が厳しかったり料金が高いなどのデメリットはあります。
こうした持病や病歴をお持ちの方でも加入が出来るように審査を緩くしている保険は「引受基準緩和型」または「緩和型」と呼ばれています。
但し保険会社によって審査基準が違うためどこの保険会社で加入できるのかは申し込みをしなければ分からないのです。
加入の際の注意点
白内障を患っている方が保険加入の申し込みをする際にはいくつか注意点があります。
白内障を発症する原因として一番多いのは加齢によるものですが、それ以外の原因でも白内障は起こります。
糖尿病やアトピー性皮膚炎などの有名な病気の合併症として現れている方は保険に加入できない事が多いです。
加入出来ない原因は白内障ではなく白内障の元となった病気なので、保険会社の殆どは審査の段階で落としてしまいます。
そういった人向けに無選択型と呼ばれる誰でも入れる保険がありますが、保障範囲がとても限定的で割高なのであまりおすすめできるものではありません。
外傷性白内障・加齢性白内障以外の白内障を患っている方は注意が必要です。
保険と告知とは
保険に加入するときに必ず必要となるのが「告知」です。
告知は簡単に言えば保険会社に自分の状態を報告するもので、生命保険・医療保険・がん保険などの保険に加入する場合は必ず自分の健康状態・病歴などを報告しなければいけません。
これを告知義務と呼んでいて、虚偽申告をすると告知義務違反として保険金や給付金が受け取れなくなってしまったり、契約打ち切りにも繋がります。
必ず健康状態を報告して適正な審査を受けることが大切なのです。
白内障を告知せずに保険に加入すると?
白内障だと診断されたにも関わらず白内障を隠して保険に加入するとどうなってしまうのでしょう?
これは立派な告知義務違反となるため保険金や給付金が受け取れない・契約打ち切りになってしまいます。
この告知は被保険者(保障対象となる人)が記入するものなので初期段階の白内障を隠して告知する人も少なからずいます。
そういった場合でも発覚してしまうと大きな問題に発展してしまうので白内障は必ず申告するようにしてください。
白内障に手術後、なった事のある人は保険に加入できる?
白内障の手術を受けた後や白内障になった事がある人は保険に加入することは出来るのでしょうか?
多くの人は実際に自分が症状を発症して困った経験を元に保険への加入を考えます。
しかし実際に病気になってから保険に入るのにはいろいろと制限があり、ちゃんと保険に加入できるのか心配ですよね。
そういった場合も多い為次は手術後・発症後でも保険に加入できるのか詳しく見ていきましょう。
手術後の場合は?
実際に白内障を患って手術を受けた人はどうなのでしょう?
大雑把に言えば手術後から一定期間が経過していれば問題なく保険に入れます。
一つの目安となっているのが1~2年で、2年以上経過していれば問題なく加入できることが殆どです。
では1年前後しか経ってないという方はどうなってしまうのでしょうか。
保険会社によって条件は違いますが、一番多いのは条件付きで承諾されるケースです。
これは目に関する病気が1年か2年程度対象外になる代わりに保険に加入できるというものです。
この条件期間内に自分の目に異常があったとしても保険の対象とはならないのですが、別の疾患であれば通常の人と同じ待遇が受けられます。
また、手術後すぐに保険を適用したいという方もいらっしゃるかと思いますが、基本的に審査の段階で落とされてしまいます。
診断されても手術はしなかった場合
目が見えなくなってきたり白っぽく感じるといった症状が現れたので病院に行ったら白内障だと診断されますよね。
まだ手術は受けておらず白内障であると診断された段階で保険への加入は出来るのでしょうか?
手術費用を少しでも浮かせるためにそういった事を考える方がいますが、診断後の保険加入に関しては条件付き承諾として扱われることが殆どです。
最大2年は目に関する病気が保証対象外となってしまいますので診断されたからと言って保険へ加入してもあまり効果は無いといえます。
ごく初期段階の白内障であれば点眼薬を用いて進行を遅らせる治療が可能となるため、そういった治療方法を続けていく方はこれから保険の加入をしても問題ないでしょう。
症状が進行した段階で条件付き承諾期間を過ぎていれば給付金が受け取れます。
但し診断されたことを隠して保険に加入を使用とすると告知義務違反になってしまいますのでご注意ください。
一般の保険に加入できない場合
一般の保険に加入できない場合もあります。
例えば白内障だけでなく他の疾患がある場合は一般の保険を断られることが多いです。
そういった時には「引受基準緩和型」と呼ばれるタイプの保険がおすすめです。
保険会社によっては緩和型と呼ばれていたりしますが、基本的には引受基準緩和型と中身は同じです。
これは一般の保険に加入できない人向けなので当然デメリットもあります。
一般の保険に加入が出来なかったからと言って自分が加入できるタイプの保険を選んでしまうと後で後悔することになりかねません。
白内障でも入れる・加入できる保険
白内障を既に患っている方はどういった原因で白内障になっているのかがとても重要です。
加齢性白内障の場合であれば保険に加入できますが、合併症の一つとして白内障が出ている場合はとても厳しいものがあります。
そういった人でも加入できる保険は上記のように引受基準緩和型保険としてあります。
しかし無条件で入れるのではなく、ある程度の基準は設けられています。
日本の大手生命保険会社の「損保ジャパン日本興亜ひまわり生命」「アクサ生命」「朝日生命」では告知項目が非常に緩くなっています。
気になる方は各保険会社に問い合わせ、自分の病気でも加入できるのか聞いてみてください。
無選択型
一般の方向けの保険プランに加入できない人が対象の引受基準緩和型保険にも加入できない人はどうすればいいのでしょう?
実は引受基準緩和型保険を断られた場合でも加入できる「無選択型」と呼ばれる保険プランがあります。
誰でも加入できるほど審査が甘いので申し込みを行えば保険に加入することが可能です。
しかし費用が高額だったり保険適用範囲がかなり限定的であったりするため加入するにはメリットがあまりありません。
加入を考えている方は必ず自分の病気に対してしっかりとカバーできるのか考えましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は白内障の保険加入についてご紹介しました。
白内障は多くの人に起こる病気ですが、備えをしている人はあまりいらっしゃいません。
白内障を発症した後でも入れる保険があるため自分の持病も考えて保険を選ぶようにしましょう。
また、保険にはいくつかの段階がありますので、自分の理想に合うものから順番に申請してみてください。
まとめると、
- 白内障があっても保険加入は出来る
- 保険には種類があって入れないものもある
- 各保険会社ごとに内容が違うので問い合わせが必要
白内障だと診断された方も保険加入を諦めずに自分が加入できる保険を探してみましょう!