白内障にはワインが効く?白内障とポリフェニールの関係を解説
2022.02.15
閲覧数ランキング
赤ワインの接種が白内障予防に効果があるのはご存知でしょうか?
白内障は多くの人に失明の脅威をもたらす病気なのですが、加齢に伴い発症のリスクが上がり、ほとんどの方が白内障と向き合った生活を余儀なくされます。
そんな白内障ですが、赤ワインを適度に飲む人では、白内障の手術を受けるリスクが軽減する可能性があることが報告されました。
この記事では、白内障の予防効果にワインは効果的なのかについて詳しく解説します。
白内障予防にワインは効果がある?
英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン眼科学研究所のSharon Chua氏は、「この所見はワインを飲む人に特に顕著に認められたことから、特に赤ワインに豊富に含まれるポリフェノールの抗酸化作用が白内障予防の鍵を握っている可能性がある」と述べています。
研究の詳細は、米国眼科学会の機関誌であるOphthalmologyの電子版に掲載されています。
眼科研究機関として世界的に有名な英国ロンドンのムーアフィールズ眼科病院は、英国在住の49万人を対象に、食物摂取頻度質問票を用いてアルコールの摂取状況を調査し、経過観察中に白内障手術を受けたか否かとの関連性を検討。
その結果、1週間に6〜7杯のワインを飲んでいる人は、それ以外の人と比べ、経過観察中に白内障手術を受けた割合が低く抑えられたようです。
適量の赤ワイン摂取は飲酒しない人と比べ14%低下、白ワインやシャンパンは10%低下。あくまでも適度の飲酒に効果が見られた者なので、厚生労働省のホームページに示されている「節度のある適度な飲酒」の範囲内に抑えておくことが大切です。
日本では1年間に200万件ほどの白内障手術が行われており、白内障の進行には老化はもちろんですが、酸化ストレスが関与しているとも考えられています。
生命活動を維持するには酸素は必要不可欠ですが、体内に取り込まれた酸素の一部は、活性酸素に変化します。簡単に説明すると鉄が空気に触れることで錆びる現象と同じです。
活性酸素は適量であれば細菌などを攻撃する免疫機能として働きますが、増えすぎると正常組織も攻撃し、体に悪影響を与えてしまうのですが、赤ワインには特にポリフェノールが豊富に含まれています。このポリフェノールは酸化ストレスを減少させる、抗酸化作用があるので、白内障の進行を防いでくれると推測できます。
白内障予防に効果的な食べ物
白内障予防に効果的な食べ物は赤ワインだけではありません。
色とりどりの果物や野菜などを含む健康的な食事を摂取することで、白内障のリスクを低減できます。
色とりどりの果物や野菜に含まれる抗酸化ビタミンや植物化学物質には、 ビタミンA、C、E、ルテイン、ゼアキサンチンなどがあります。
これらの成分には、白内障の発症リスクを低下させる効果があります。
「白内障は食べ物で予防できる?効果的な栄養と食事とは」の記事でより詳しく解説しているので気になる方はチェックしてみて下さい。
白内障の予防に取り入れたい生活習慣
白内障は食べ物や飲み物で発症のリスクを軽減することができます。しかし、生活習慣が乱れていると期待できる効果も半減してしまいます。
80歳代の有病率はほぼ100%ですので、高齢者にとって身近な病気といえますが、できるだけ発症を遅らせるには、普段の生活習慣を見直し、日頃からしっかりと予防していくことがとても大切です。
上でも解説しましたが、白内障の予防には酸化による身体のストレスを減らすことが重要です。
予防法としては、
- 喫煙者は禁煙をする
- 生活習慣を見直し、糖尿病、高血圧、高脂血症をしっかりと予防
- 抗酸化力を高めるビタミンを多く含んだ野菜や果物を毎日摂取
- 紫外線による刺激を避けるために、帽子やサングラスで目を保護
- 目の打撲や外傷に注意する
加齢による白内障を防ぐことはできませんが、上記予防法を続けることで発症するリスクを抑えることは十分に可能です。
まとめ
今回は、白内障の予防効果にワインは効果的なのかについて詳しく解説しました。
この記事をまとめると、
- ワインを適度に飲むと白内障発症のリスクを軽減できる
- 白ワインよりも赤ワインが効果的
- ポリフェノールは酸化ストレスを減少させる抗酸化作用がある
- 生活習慣を見直し日頃から予防をする
以上となります。
白内障は、加齢と共に誰もが発症するリスクのある病気です。
そのため、日頃からしっかりと予防やケアをすることがとても大切です。