先天性白内障とは?概要や治療法を解説

2021.05.27

入院する赤ちゃん

白内障にもさまざまな種類があります。

そのなかでも、先天性白内障と呼ばれる白内障をご存知ですか?

特に、妊娠している方には確認してほしい眼病です。

今回は、そんな先天性白内障について紹介していきます。

先天性白内障とは

先天性白内障は、先天素因・胎内感染・全身疾患などさまざまな要因によって発症する疾患で、主に生後始めに水晶体が白く濁る病気のことでもあります。

両眼に対して発症することの方が多いですが、片眼にだけ発症するケースもあります。

約1万人に3人に発症するとされる極めて稀な疾患ではありますが、混濁が強い白内障の場合には、重篤な視覚発達障害に至る可能性もあります。

そのため、眼に白い濁りがあると気づいた時点で、早期的な専門医での受診が大切です。

先天性白内障の原因

発症には、常染色体優性遺伝・染色体異常・子宮内感染はじめ、全身疾患などさまざまな要因が伴って起こる可能性があります。

そのほかにも、遺伝性によるもの、母親の妊娠中にかかった風疹なども原因の1つとされていますが、その真偽は明確なものではありません。

先天性白内障の治療法、手術

先天性白内障における主な治療方法は手術療法になりますが、2歳未満か2歳以降かによって、治療方法は異なってきます。

2歳未満であれば、混濁した水晶体と硝子体前部を切り離す方法です。

2歳以降なら、症状の進行状態によっては成人と同様の水晶体の中身を取り除いて、人工的な眼内レンズを挿入する方法が必要でしょう。

先天性白内障の予防法

予防方法は、あくまで術後に対しておこなう方法ですが、白内障によって標準的な視力に達していない点から、必要な対策です。

具体的には、手術をおこなった後に眼鏡やコンタクトレンズを装着して、視力の良い眼をアイパッチで隠して悪い方の眼の視力発達を図ります。

もし未然に先天性白内障を予防するのであれば原因の項目にも書き連ねたような、出産前に起こるリスクに対して予防案を講じことが大切です。

まとめ

■先天性白内障は、常染色体優性遺伝・染色体異常・子宮内感染・遺伝性が原因
■2歳未満であれば、混濁した水晶体と硝子体前部を切り離す方法にて改善
■2歳以降なら、人工的な眼内レンズを挿入する方法が必要となる場合もある

いかがでしたか? 今回は、先天性白内障について紹介してきました。

お子さんの目を健康的に維持するためにも大切なことなので、少しでも心当たりがある方は、まずはお子さんの様子を確認してみてください。

その上で、状況に応じて早期的に病院へ足を運んでください。